海水浴や潮干狩りが楽しめる向島の干汐から東をのぞむ暁闇のうつくしさに言葉を失うまだ夜を残す花紺青いろの空朝日は世界を銀朱に染め日の届かぬ海原は濃藍いろを湛える何艘もの小舟は漕ぎ出す時を静かに待つ海とともに生きた民は舟に宿り航海の安全を守る舟魂の存在を信じてきた船頭だけに聞こえるかすかな音で吉兆と凶兆とを伝えていたというそんな話を思い出したある睦月の寒い朝 Photographer : Koji Murakami 戻る色彩TOPへ次へ 地図を見る